在宅介護を始めるのあたって一番問題になるのが仕事と介護にかかわるお金の問題です。
「お金の話なんて・・・」と思われる方もいるかもしれませんが、実はとても深刻な話になります。やはり一番は今まで当たり前のようにやっていた仕事ができなくなります。在宅介護を選ばないとしても、施設への入所などとなるとそれにかかる費用も必要になってきます。
ここでは私自身の話を中心に書いていきますが、在宅介護で必要な物品などにどれくらいの費用が年間かかるのかをまとめていきます。
在宅介護と仕事について
在宅介護を始めるときどんな理由で始めましたか?
私は最初から施設への転院を検討していなかったことと、<リハビリ施設への入所対象ではない>と言われたこともあり在宅介護への迷いはありませんでした。
ただ【在宅介護をする=仕事の調整が必要】というぐらいしか考えておらず実際に自分の年収がどれくらい下がるかまでは全く考えていなかったのです。
実際、介護生活をはじめてから収入は200万以上も下がりました。
障害福祉では自分の勤務状況に合わせて必要時間を申請し許可されれれば「支給量(時間)」がもらえます。なのでもちろん勤務日数や時間を多くとればヘルパーさんの介入時間も多くなりますが、その分自分の体はきつくなります。
仕事+介護+家庭の事となるとやはりある程度は自分の体のことも考えないといけないので今までのように<がっつり>と仕事をすることもできません。
収入とはあまり関係ないですが・・・仕事を続けることができても、職場の協力はある程度あった方が何かあった時に休みやすいというのも大切ですね。
在宅介護で必須の物品とお金について
在宅介護を始めるには最初に必要場物品や介護が始まってもいろんな物を揃えておく必要があります。これは介護の度合いによっても変わりますし、持っている疾患によってもかなり変わってきます。
介護度が高いほどかかる費用は多いということになります。
おむつや尿取りパット・ベット・マットレス・吸引器など大きなアイテムから、おしりふき、ガーゼ・口腔ケアグッズ・とろみ剤など細かいものなどたくさんあります。
私が年間使っている数や合計額をここ数年を調べてみて以下にまとめてみました。
うちの旦那の病状とついている医療物品を参考にしてみてください。
病状
低酸素脳症による遷延性意識障害・クローン病・慢性胆嚢炎
医療物品
気管切開・胃ろう・人工肛門・PTGBDチューブ
使用物品一覧
介護初期に購入したベットやマットレスなども参考に記載していますが、「在宅介護を始めるまでの必要な準備」でも記載しましたが私は補助が出ることを知らなかったので自費購入しています。
実際にはもう少し安く購入できると思います。
普段から定期的に使う物品はまとめ買いしているので<✖○○個入り>と書いてるものは全てまとめ買いの表記です。
※キリの良い数字を記載していますが、約○○円と捉えてください。
物品名 | 使用数(年間) | 費用(年間) |
介護用ベット | 1台 | 約17万(全額自費) |
エアーマット(現在使わず) | 1台 | 92471円(公費)7529円(自己) |
吸引器(充電式) | 1台 | 50554円(公費)5616円(自己) |
マットレス(厚) | 1枚(3年ごとに交換) | 5000円 |
マットレス(薄) | 1枚(2年ごとに交換) | 2900円 |
防水ボックスシーツ(マットレス用) | 3枚(2~3年ごとに交換) | 8700円(2900円✖3枚) |
防水シーツ(臀部用)90✖170 | 3枚(破れたら交換) | 11940円(3980円✖2回) |
クッション(足・手用) | 1個(下肢)2個(手) | 下肢用は購入無し。200円(100✖2) |
油圧式昇降テーブル | 1台 | 16000円 |
折りたたみテーブル | 1台 | 3000円 |
体位変換枕 | 1個 | 6800円 |
三角枕 | 1個 | 3000円 |
血圧計 | 1台 | 7100円 |
パルスオキシメーター | 1個 | 5000円 |
洗髪台 | 1個 | 4961円(1回のみ) |
アルコール消毒液 | 5L | 25000円(5000円✖5回) |
テープタイプおむつ | 20枚(1P)✖4個入り | 33360円(5560円✖6回) |
尿取りパット 4回吸収 | 32枚(1P)✖8個入り | 45849円(7649円✖6回) |
おしり拭きシート | 60枚(1P)✖16個入り | 15920円(3980円✖4回) |
ディスポ手袋 | 100枚(1箱)✖10個入り | 29400円(980円~1200円✖3回) |
ペーパータオル | 200枚(1袋)✖30袋 | 17410円(3482円✖5回) |
便ストマ本体 | 10枚(1箱)✖7箱 | 47835円(公費)5313円(自己) |
リムーバ(ストマ関連) | 1本✖2~3本 | 上記含む |
保護パウダー(ストマ関連) | 1本✖5~6本 | 上記含む |
追加物品(ストマ本体他) | 上記以外で不足時 | 70470円+21250円(全額自費) |
キッチンペーパー(陰洗用) | 不明 | 5000円~7000円前後 |
ティッシュペーパー | 150組✖5個✖16セット | 13184円(3296円✖4回) |
トイレットペーパー | 250m✖1ロール✖4✖4P | 12520円(3130円✖4回) |
ペットシート | 100枚(1P)✖4個 | 15840円(5280円✖3回) |
注入用シリンジ(胃ろう) | 25本入り(1箱) | 13370円(2674円✖5回) |
加圧バック(胃ろう) | 1個 | 6320円 |
トロミ剤(胃ろう) | 1㎏(1袋) | 9416円(2354円✖4回) |
消毒液(気切内筒用) | 1100ml(1本) | 3942円(657円✖6回) |
口腔ケアスポンジ(自宅用) | 50本入り(1箱) | 5880円(1960円✖3回) |
口腔ケアスポンジ(レスパイト用) | 60本入り(1箱) | 4740円(2370円✖2回) |
歯ブラシ | 6本入り✖1P | 1380円(680円✖2回) |
デンタルブロック | 1個 | 4500円(750円✖6回) |
マウスウォッシュ液 | 4950円前後(990円✖4~5回) | |
排唾管 | 1袋(100本入り) | 1420円 |
シリンジ | 6本入り(1P) | 2997円(999円✖3P) |
Yガーゼ(PTGBD用) | 50枚入り(1箱) | 13776円(2296円✖6回) |
廃液ボトル(PTGBD用) | 5個入り(1箱) | 6920円(3460円✖2回) |
備品(PTGBD用) | 5000円~10000円 | |
母乳パッド(PTGBD用) | 152枚入り(1P) | 4180円(836円✖5回) |
カットメン(PTGBD用) | 5000円前後 | |
消毒液(PTGBD用) | 1本 | 2500円~(250円✖10~15回) |
フィルムロール大(PTGBD用) | 100mm✖10m | 19836円(3306円✖6回) |
フィルムロール小(PTGBD用) | 50mm✖12m | 7023円(2341円✖3回) |
テープ類(処置用) | 5000円~10000円 |
うちの場合でざっと計算したところ、在宅前の準備物品としておよそ25万円程度(ベットが失敗したので)でした。
年間使用する物品等計算すると35~40万円程度かかっていることがわかりました。普段まとめて計算することがなかったので今回調べてことで自分自身驚きました。
もちろん医療費などは含まれていないのでもう少し費用は高くなります。
上記以外にもベビーソープやベビーパウダーなどの保清に関する物やタオルなど日用品はこまごまと購入しています。
まとめ買いする場合はホームセンターよりはネットショップなどが安い場合もあるので購入するときは比較しながら買うようにしています。
ここには記載していませんが車椅子も公費補助を受けて購入しました。うちの場合フルリクライニングで縦にも横にも動くタイプの物を買いました。
松永製作所 「エリーゼ」です
こうやってみれば処置が多いほど購入するする物品が多いことがわかるのではないかと思います。
まだ揃えていないものとして緊急時の非常用バッテリーもそろえていく予定です。
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